学習塾広告媒体・チラシの作り方

塾業界の広告の紹介と効果

私は、2007年から塾の集客を始めました。15年前はネットが普及していなかったので、ネット集客もかなり効果がありました。10年前は折り込みチラシだけでかなり集客ができた。5年くらい前からだんだんとチラシだけの集客は難しくなりました。コロナを機にネットは競争が激しくなって、広告の価格が上がりました。さらに、ポータルサイトが検索の上位を占めるようになり、塾の集客は毎年難しくなってきいます。

とはいっても、個人塾、フランチャイズ塾でも集客ができている塾もあります。それらの塾は、どのようにして集客をしているのか、まずは、アナログの手法であるチラシから考えてみたいと思います。

塾で集客が難しくなった理由

① 集客媒体が紙からネットにシフトした。

② 塾のポータルサイトが検索上位に表示される。

③ 新聞をとらなくなった。

ということが言われれていますが、果たして本当にそうなのでしょうか?

現在の集客は、複合認知といって、チラシ・ネット(webサイト)・ポータルサイト・うわさなどの要素が重なって集客するというものです。お互いの媒体が影響をし合っています。10年前のようにチラシだけで集客できる時代ではなくなっています。

目次

折込チラシ

1. 折込チラシ
2. 折込チラシの表面
3. 折込チラシの裏面

塾のポスティング用のチラシ

1. 塾のポスティング用チラシ
2. ポスティング用のキャッチを考える
3. レスポンスの高いレイアウトを考える

塾の門前配布用のチラシ

1. 塾の門前配布用チラシ
2. 予想問題について

最後に

折込チラシ

1 折込チラシ

「そもそも」折り込みチラシは必要か?という疑問がみなさんの中にあるのではないでしょうか?
WEBマーケティングでの戦略が重要と考えている方が多いのではないでしょうか?

私は「WEBとアナログの融合」という考えで集客を考えています。

どちらも重要です。

ネット(WEB)集客は、万能ではありません。むしろ、コロナ後には、お大手塾がネットを利用するマーケティングに積極的に参加して来ているという印象が強く、Google広告も進化し続けていて操作などが難しくなり、広告費の高騰、塾のポータルサイトの上位表示などもあって、中小塾にはネット広告の参入障壁が上がったような気がするんです。

そこで、広い範囲のお客さんを集客する場合は、ネットで集客して、狭い範囲のお客さんは折り込みチラシ、ポスティング、門前配布で集客するという方法が最適だと思うんです。

私の会社は、学習塾の経営とフランチャイズ塾の経営をしていますので、これらを次のように分けて集客をすると費用対効果が高まると思って実践しています。

具体的に

学習塾の集客

アナログ中心:折り込みチラシ・ポスティングチラシ・門前配布チラシ

それぞれのチラシに工夫を凝らします。

WEBは、リスティング広告を各講習にかける。または、常に広く浅くかける。
各講習の前にリステイング広告をかけるとは、
例えば、夏期講習の前の6月〜7月の2ヶ月の間だけにするということです。

広く浅くかけるということは、塾の周りの半径1.5キロと決めて月の広告予算を決めて継続的に出すということです。もしも、予算に余裕があれば、同時に出すということも考えられます。

中小塾では、予算が限られているので、それを最大限に生かすために、チラシ、ホームページのコンテンツで集客ができるものにするということが重要です。

フランチャイズ塾の集客は、リスティング広告を各月の予算を決めて回しています。それと同時にフランチャイズのポータルサイトに載せて集客をしています。

私たち中小塾は、できれば、集客できるチラシは自分で作成し(業者にデザインを頼んでも良いと思います)、ホームページを作る知識と技術を身につけ、リスティング広告は自分で管理画面を操作できるようにすれば、もちろん時間はかかりますが、身についた技術と知識は一生自分のものになりますし、低コストで高い効果が期待でします。

また、ライティングの力も必要になります。それも学んでいけば身についていきます。

そこで、1年間を通して、そういう技術を身につけていただければと思います。

今回は、チラシの作成のしかたです。私は、ダイレクト・レスポンスで作成していますので、具体的な例を見ながら解説をしていき、みなさまは、これらを真似てチラシを作成することをお勧めします。

2 表面の解説

① ターゲットに対するキャッチコピーを決めます。

このキャッチコピーがターゲットに刺さることが重要なので、ここはしっかりターゲットを分析して考えます。

② リードコピーは、キャッチコピーに対して、具体的に示してあげます。

「ああ、なるほど」と思ってもらうことが重要です。

③ ここでは証拠を強く印象つけるためにここにわざわざこの場所に載せました。

④ ここも限定性を強く出すために先着10名と載せています。

⑤ ここでターゲットを明確化して、私たちの塾に興味を持ってもらうお客さんを選択しました。

⑥ 証拠は、冬塾の通っている生徒の写真と成績を載せました。

⑦ オファーを乗せることで、問い合わせのハードルを下げています。

⑧ お問い合わせ先を大きく書き、限定性、保証なども入れました。

3 裏面の解説

① 表面とは違うキャッチコピーを配置しました。

② 裏面のキャッチコピーを補う内容でリードコピーを配置します。

③ 証拠として生徒の声を載せました。

④ 当塾にきたら「なぜ成績があがるのか」を「成績が上がらない理由」とともに書いています。

⑤ 当塾のUSPを4つにまとめて、私からのメッセージを添えて自分の言葉で書きました。

⑥ ここは限定性を持った方のオファーを載せました。

⑦ 当塾で行っているその他のサービスを載せています。このチラシは中学生向けなので、その他のサービスは小さくしています。

⑧ 授業料は、一番安いものを載せています。

⑨ 一つの教室だけでなく、多くの教室があることで保護者に安心感を与えています。

これがら、折込用のチラシの主な要素になります。

塾のポスティング用のチラシ

1 塾用のポスティングチラシを考える

次に塾のポスティング用のチラシは、

① 折込チラシをそのまま代用する場合

② ポスティング用のチラシを改めて作成

する場合の2つがあります。

①は解説済みなので、「折込チラシ」をご参照ください。

② の場合を解説していきます。

表面だけを作成します。

チラシの面面にダイレクト・レスポンスの要素を取り入れて、キャッチコピーでお客さんの興味を引きます。

表面だけに、必要な要素を効果的なキャッチコピーとコンテンツの内容と構成を考えます。

2 ポスティング用チラシのキャッチを考える

学習塾は、各種イベントに合わせたポスティングチラシが有効に働くと考えています。

例えば、夏期・冬期・春期講習、定期テストなどにポスティングを実施します。

各種講習は、折込みチラシを作っているのであれば、それを代用しても十分です。

定期試験は、新たに作成するということになります。

参考例を一つ取り上げてみます。

これは、新学年になるお子様を持つ保護者向けのポスティング用のチラシです。

① キャッチコピー 「新学年の勉強が不安ではありませんか?」

② リードコピーを「春は苦手科目の克服、1学期の予習に取り組みましょう!」とする。

③ なぜ春が大切なのかという理由を各学年ごとに書く。

④ 成績が上がった実績を書く。

⑤ 成績アップの秘訣を書く

⑥ オファーとお問い合わせを書く

要素としては①〜⑥が必要です。これらを使って配置の場所を決めていきます。

レイアウトは、こんな感じて作成しておけばよいでしょう。チラシは第一印象で決まります。だからレイアウトは重要です。

3 レスポンスの高いレイアウトを考える

塾の場合は、ダイレクト・レスポンスを用いたキャッチコピーと構成が必要です。業種によって見せ方が違います。例えば、化粧品などは品質の高さ信憑性などを重視する場合がありますが、だれのどの層をターゲットにするかで見せ方が違ってきます。

塾の場合のレイアウトのポイントをまとめておきました。

1.レイアウトのポイント】
・キャッチコピーを入れる
・理由を書く(例えば、春に場合に学習が必要な理由)
・証拠を載せる
・特典を載せる
・キャンペーンを載せる。
・お問い合わせ先を載せる

チラシのレイアウトでは、保護者(お母さん)の心に響くキャッチコピーを目立たせる必要があります。

塾のポスティング用のチラシにはコンテンツをわかりやすく盛り込んで、最終的に保護者に目を通して読んでもらい関心をもってもらうことを心がけて作成していきます。

2.レイアウト配置

一番上には、
・キャッチコピー(ターゲット)
・イベント(春期講習)
・春期講習が必要な意味

真ん中あたりに
・証拠

下の方に
お問い合わせ・電話番号

塾の門前配布用のチラシ

塾の門前配布のチラシ

最後に門前配布用のチラシについての説明です。

門前配布用のチラシは、定期試験の前後、各種講習の前に配布することになります。

各種講習の前の折込チラシ門前配布を門前配布に代用して門前配布をしても構わないと思います。

定期試験対策のチラシは、定期試験の内容に合うように成する必要があります。

門配用のチラシで、予想問題などを入れて配布するとさらに効果が上がります。

予想問題について

この予想問題は、定期試験の範囲に合わせて対象中学の過去問を参考にして作成します。

実際に、門配をした時の反応はとてもよく、200部はあっという間になくなりました。

問題点として、

① 中1〜中3の予想問題をファイルに入れて配るのか。

② 各学年ごとに作成をして、配布する時に声をかけて学年ごとに配るか。

がありますが、私は、①を実行しました。

定期試験の予想問題の他にも、工夫すればまだあります。

例:

① 理科の火成岩の覚え方で、火山岩と深成岩の有名な覚え方、「りかちゃんあせってゲロはいた」というフレーズを門前配布用のチラシに入れて、それぞれの写真も添付するなどの工夫

② 鉱物の種類の覚え方などもありますよね。それぞれの特徴を最初に説明して、「ゴロ合わせで覚えると覚えやすよ」と図もいれて作成したチラシを門前配布の時に入れるともらった生徒も、興味を持ってもらえると思います。

最後に

私たちの生活にはネットが必要不可欠ですが、私はネット集客をしていてその限界も感じています。適材適所という言葉もあるように、集客についての最大の効果がでるように、ネットとアナログをうまく使い分けるようにすることが重要だと考えます。

集客できるチラシを学んで実践して自塾に一人でも多くの生徒さんに来てもらえるようになっていただきたいと思います。

ぜひ、こちらを参考にして実践してください。

目次